診断士は試験範囲が多岐にわたることからゼネラリスト養成資格と位置づけられます。一般的に「士業」と言われる資格は診断士と異なりスペシャリスト養成資格です。今回はよく診断士と対比もしくは同列に語られる3つの資格を紹介します。
税理士とは税理士法に定められた国家資格で、税務に関する専門家として、会計記帳業務や税務申告アドバイスを行う者です。税理士の認知度はかなり高く多くの中小企業では「顧問税理士」がおり、税務業務のみならず、経営全般に関するアドバイスしていることもあります。税理士は財務諸表の作成に関与しているため、数字面から経営を語ることができるわけです。
社会保険労務士とは社会保険労務士法に定められた国家資格で、就業規則などの人事労務関連書類の作成や人事評価制度の構築などにアドバイスする者です。よく経営には「ヒト・モノ・カネ・情報」が必要と言われますが、社会保険労務士は「ヒト」に関するスペシャリストなのです。多くの中小企業では人材教育や人材採用など「ヒト」の悩みを抱えています。社会保険労務士は書類作成を基本業務としながら、「ヒト」の悩みについて的確な助言を行っています。
司法書士は司法書士法に定められた国家資格で、登記・供託手続き、裁判所等に提出する書類を作成する者です。司法書士は法務系国家資格のなかで弁護士に次いで有名です。司法書士は会社の新設時や廃業時、特に活躍の場があります。商業登記や不動産登記について適切な知識を持った経営者は少なく、書類が膨大な量になることが多いため司法書士を頼る経営者はたくさんいます。